dorikoについて
■活動を終えるつもりで投稿した曲が転機になった
dorikoは、2007年から初音ミクを中心に楽曲を発表してきた作詞家・作曲家・編曲家である。活動初期は「ぶちぬけ!2008!」など、聴き手を笑わせる電波系・コミカルな曲も作っていた。大学生として就職活動へ移る前、最後の記念にシリアスな曲を残そうと2008年1月に投稿したのが「歌に形はないけれど」である。ピアノとストリングスを中心に、目に見えない歌が誰かを支えるという思いを描いた同曲が大きな反響を呼び、活動を続けるきっかけになった。
続く「夕日坂」は、学生時代の恋と別れを坂道の情景に重ね、「letter song」では10年後の自分へ手紙を書く構成を取った。初音ミクの機械的な声を消そうとするのではなく、少し震える細い声を生かし、ピアノ、ギター、ストリングスで人間の記憶や時間を支える。こうしたバラード群から「ミクバラード」を代表する作家として位置付けられた。
■「ロミオとシンデレラ」の二面性
2009年の「ロミオとシンデレラ」は、dorikoのもう一つの顔を決定付けた。童話の題名を借りながら、親に隠れて恋へ踏み込む少女の欲望と不安を、速いバンドサウンドと劇的なメロディで描く。バラード作家という印象を破り、色気、焦燥、物語性を持つロック曲でも高い支持を得た。さらに「モノクロアクト」「飴か夢」「キャットフード」「bouquet」では、歪んだギター、転調、広い音域を用い、初音ミクの可憐さだけでなく強さや危うさも引き出している。
多くの作品でイラストレーターnezukiと組み、音楽と一枚絵・映像の統一感を築いたことも重要である。アルバム『unformed』『花束~the best of doriko feat.初音ミク~』『Nostalgia』『doriko BEST 2008-2016』では、初期ボカロ文化が動画投稿からCD作品へ広がっていく過程を残した。2016年のベスト盤には、代表曲群の動画再生が累計1000万回を大きく超えた時点までの歩みが収められている。
■初音ミクの歌を人間の歌手へ渡す
花たん、VALSHE、ウォルピスカーター、蓮花などへの楽曲提供・共演も多く、dorikoの旋律は歌い手文化とも強く結び付いている。初音ミク10周年のトリビュートでは、松岡充が「歌に形はないけれど」、初音ミクの声を担当した藤田咲が「letter song」、小林幸子が「ロミオとシンデレラ」を歌唱。ボーカロイドのために作られた曲が、年齢も歌唱法も異なる人間の歌手へ渡っても成立することを示した。
カラオケでは、「歌に形はないけれど」「夕日坂」は音数が少ないため、音程よりも息の長さと感情の置き方が問われる。「ロミオとシンデレラ」「キャットフード」は高音が続き、言葉数も多く、女性曲としても難度が高い。一方、物語の主人公が明確で、歌手の声に合わせてバラードにもロックにも解釈できるため、歌ってみたの定番として残っている。dorikoの作品は、初音ミクの歴史を知る曲であると同時に、歌う人が自分の記憶や恋愛を重ねられる普遍的な歌でもある。
dorikoの楽曲情報
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掲載オリジナル曲が多いアーティスト TOP20
当サイトに掲載しているオリジナル曲数が多いアーティストを表示しています。原曲キーを比較したい曲や、ほかの原曲アーティストを探すときの参考にできます。
- HoneyWorks 95曲
- DECO*27 59曲
- ピノキオピー 33曲
- 米津玄師 32曲
- まふまふ 31曲
- Mrs. GREEN APPLE 29曲
- Ado 28曲
- Giga 24曲
- 40mP 23曲
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