黒田亜津について
■ ジャズとバラードを得意とする多声庫型ボカロP
黒田亜津は、作詞、作曲、編曲、演奏、調声を手掛けるボカロPです。2010年代前半から活動し、初音ミク、巡音ルカ、IA、猫村いろは、GUMI、VY1、VY2、がくっぽいど、ZOLA PROJECT、氷山キヨテルなど、非常に多くの音声ライブラリを使用してきました。特定の一人の声だけに依存せず、曲の人物像や音域に合わせてボーカルを選ぶことが特徴です。
代表曲には「明日、僕が死んだら」「ペンシル・デイズ」「蜻蛉日記」「なんてね、」「空と繋がるまで」などがあります。KARENTの紹介では「泣きのバラード」を得意とする作家として扱われていますが、実際の作品にはジャズ、ボサノバ、ロック、ピアノバラード、ポップスが混在します。複雑なコード、ウォーキングベース、管楽器を思わせるフレーズを使いながら、歌詞は別れ、死、生きる意味、届かなかった言葉を具体的に描きます。
■ コンテストと公式デモで示した調声力
「蜻蛉日記」はVOCALOID3発売記念コンテストでヤマハ賞最優秀賞を受賞しました。多様なVOCALOIDを自然に歌わせる技術が評価され、後にVOCALOID4 氷山キヨテルの公式デモソング「氷の熱情 / Passion Of The Ice」も担当しています。同じキャラクターの低音域版と高音域版を作り、音域による声の表情の違いを示しました。
また、VOCALOID関連番組やイベントへの出演、コンピレーションCDへの参加、人間の歌い手を想定した制作など、楽曲投稿以外にも活動を広げています。黒田作品では、ボーカロイドの発音を整え過ぎず、息、しゃくり、弱い語尾を残し、歌詞の人物が本当に迷っているように聞かせます。
■ カバーで強くなる感情の余白
「明日、僕が死んだら」や「なんてね、」は、派手な高速曲ではありませんが、低音から高音まで感情を途切れさせずにつなぐ必要があります。人間が歌うと、ボーカロイド版では抑えられていた息遣いや震えが加わり、歌詞の死生観や後悔がより直接的に伝わります。そのため、バラードを得意とする歌い手のカバーと相性が良い作品です。
黒田亜津は、一つのキャラクターや流行へ寄せるのではなく、多数の音声ライブラリを実験しながら、ジャズ的な和声と物語性の強いバラードを作ってきました。VOCALOIDを楽器として研究する姿勢と、人間的な弱さを描く歌詞が両立している点に独自性があります。
黒田亜津の楽曲情報
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掲載カバーが多い歌い手 TOP20
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- HoneyWorks 95曲
- DECO*27 59曲
- ピノキオピー 33曲
- 米津玄師 32曲
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- Mrs. GREEN APPLE 29曲
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- 40mP 23曲
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