怨の字について
■ 可不の声で“忘れること”と“生きること”を描く作家
怨の字は、可不などの音声合成を用いて楽曲を制作するネット発の音楽クリエイターです。最も広く知られる作品は「パレード」で、作詞・作曲を怨の字、イラストをpoyomiが担当しました。楽曲は音楽的同位体 可不(KAFU)楽曲コンテストで花譜賞を受賞し、後に花譜本人による歌ってみたが公開されました。
活動名や作品の見た目には暗さがありますが、「パレード」は絶望を静かに眺めるだけの曲ではありません。忘れたい記憶、忘れたくない痛み、人が生き続けることを、行進、銃声、群衆という強いイメージへ置き換えています。
■ 「パレード」が評価された理由
「パレード」の歌詞には、忘れてしまいたいことを完全に失えば、その人の一部も死んでしまうという逆説があります。過去の苦しみを消すのではなく、それを抱えたまま進むことを“果てなきパレード”として描きます。題名から連想される祝祭感に対し、歌詞は死、記憶、孤独を扱い、その落差が強い印象を残します。
サウンドは、可不の息を含む声、反復するビート、暗いコード、次第に厚くなる音を組み合わせています。最初から感情を爆発させるのではなく、同じ歩幅で進み続けるようなリズムを保ち、終盤で言葉の切迫感を高めます。可不の人間に近い掠れた声が、誰かの独白と人工音声の中間として機能しています。
■ 花譜との接続
可不は花譜の歌声をもとに開発された音楽的同位体です。その可不による「パレード」がコンテストで花譜賞を受賞し、さらに花譜本人がカバーしたことで、音声モデル、合成音声、本人歌唱が一つの曲の中でつながりました。
花譜版では、可不版の均一な歩みより、人間の息、声の震え、言葉の痛みが前へ出ます。同じ曲を両方聴くことで、怨の字がメロディーと歌詞に残した余白が分かります。合成音声のためだけに閉じた曲ではなく、人が歌った時に別の人格が生まれる設計です。
カラオケや歌ってみたでは、音域以上に、低い部分で言葉を沈め、終盤へ向けて感情を増やすことが重要です。最初から強く歌うと行進の単調さが失われます。怨の字は、現時点で公開情報や大規模な作品数が限られる一方、「パレード」一曲の中で、可不という音声の特性、花譜との関係、記憶を抱えて生きる主題を密接に結び付けた作家です。
怨の字の楽曲情報
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掲載カバーが多い歌い手 TOP20
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- DECO*27 59曲
- ピノキオピー 33曲
- 米津玄師 32曲
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- Mrs. GREEN APPLE 29曲
- Ado 28曲
- Giga 24曲
- 40mP 23曲
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