やなぎなぎについて
■ネット発の歌声からsupercellの物語へ
やなぎなぎは、透明感のある高音と、文学的・映像的な作詞で知られるシンガーソングライターである。メジャーデビュー以前から「ガゼル」などの名義で動画投稿や同人音楽に参加し、インターネット上で歌声を知られていた。2009年、supercellからオファーを受け、「nagi」名義でゲストボーカルを担当。「君の知らない物語」「さよならメモリーズ」「うたかた花火」「星が瞬くこんな夜に」などを歌い、ryoの大きく跳躍するメロディと、細く伸びる声の組み合わせで広く認知された。
「君の知らない物語」はアニメ『化物語』のエンディングテーマとして、星空、片思い、言えなかった告白を結び付けた代表曲となった。サビで音域が急に広がる一方、感情を叫びすぎず、透明なまま保つ歌唱が曲の切なさを強めている。supercell期の楽曲は、ボカロ文化、アニメソング、ネット発の歌い手文化が商業音楽へ接続した時期を象徴する作品群でもある。
■ソロでは作詞家・作曲家として世界を構築
2012年、アニメ『あの夏で待ってる』エンディングテーマ「ビードロ模様」でソロメジャーデビュー。2013年の1stアルバム『エウアル』はオリコン週間4位を記録した。ソロ作品では歌唱だけでなく自身で作詞・作曲する曲も多く、水、光、鉱物、植物、機械、記憶などの語彙を用いて、現実と幻想の境目にある風景を描く。「アクアテラリウム」は水中へ沈むような静けさ、「ユキトキ」と「春擬き」はアニメ『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』の登場人物が抱える理想と矛盾を、季節の比喩で表現した。
北川勝利との組み合わせでは、軽やかなポップスの中に複雑なコードと転調を取り入れ、「ユキトキ」「春擬き」「over and over」などを生んだ。麻枝准との共同プロジェクト『終わりの惑星のLove Song』では、終末を背景にした複数の物語を歌い、アルバム全体を一つの世界として聴かせた。2019年にはベストアルバム『-LIBRARY-』『-MUSEUM-』を同時発売。2022年のソロメジャーデビュー10周年には、毎月のライブや隔月の新曲配信を含む10の企画を行い、アルバム『Branch』へつなげた。2024年には7thアルバム『ホワイトキューブ』を発表している。
■繊細さと音程精度が必要なカバー
やなぎなぎの曲は、地声で強く押すより、息を細く一定に流し、裏声との境界を目立たせずに高音へ移る技術が必要である。「君の知らない物語」は終盤まで体力を残すこと、「春擬き」は複雑なメロディを言葉として自然に聞かせること、「アクアテラリウム」は弱い音量のまま音程を安定させることが難しい。歌詞には抽象語が多いが、作品や登場人物との関係を理解すると表現の方向が定まりやすい。アニメ曲、同人音楽、エレクトロニカ、ピアノバラードを横断するため、歌い手やVTuberが自分の得意な音色に合わせて選べる曲が多く、長くカバーされている。
やなぎなぎの楽曲情報
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- HoneyWorks 95曲
- DECO*27 59曲
- ピノキオピー 33曲
- 米津玄師 32曲
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- Mrs. GREEN APPLE 29曲
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- 40mP 23曲
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