Yukopiについて
■「外に出た瞬間、終わったわ」を一曲にした発明
Yukopi(ゆこぴ)は、2018年頃から活動するボカロP・音楽クリエイターである。大きな転機は2023年3月に公開した「強風オールバック」。外へ出た途端に強風で髪型が崩れるという、誰にでも分かる小さな失敗を、歌愛ユキの素朴な歌声、リコーダーの旋律、短く反復するフレーズで約2分の曲にまとめた。小津が手掛けた、ランドセル姿の少女が風に耐えて歩くアニメーションも強い印象を残し、YouTubeで1億回を超えて再生される代表作となった。
それ以前のボカロ曲が、複雑な物語や高速歌唱、派手な音圧を競うことも多かったのに対し、Yukopiは「強風」「寝癖」「席替え」「食べ物」といった日常の一場面を、そのままタイトルとサビにする。言葉数を絞り、同じ旋律を何度も聞かせ、イントロを聴いただけで状況が伝わるよう設計する点が独自性である。
■歌愛ユキの声を“子どもの独り言”として使う
主な歌声合成音源は歌愛ユキ。大人の歌手のように力強く歌わせるのではなく、少し眠そうで、感情を言い切らない声質を活用している。「強風オールバック」では困っているのに淡々としており、「寝起きヤシの木」では激しい寝癖を見た脱力感を表現する。この温度の低い歌声と、コミカルな題材の組み合わせが、曲を単なるネタではなく何度も聴けるポップスにしている。
2023年7月の「寝起きヤシの木」は公開直後から急速に再生され、「強風オールバック」と同じ主人公・映像表現を受け継ぐ作品として定着。「ブタサンダー」では食べ物の語感を押し出し、「座席リセット」では席替えの落ち着かなさを扱った。同年11月の1stアルバム『アルバム1号』には、これらの既発曲と新曲を合わせて収録し、ジャケットを『ポプテピピック』の大川ぶくぶが担当した。
■カバーと短尺動画に強い理由
Yukopiの曲は短く、サビが一度で覚えられ、映像上の決まった動作もある。そのため、歌ってみた、踊ってみた、アニメ再現、楽器演奏、替え歌、企業CMまで二次展開しやすい。「強風オールバック」はリコーダーやピアニカだけでも特徴が伝わり、VTuberが自分のモデルを風で崩す映像を付けるなど、歌唱以外の創作も大量に生んだ。
カラオケでは音域そのものは極端に広くないが、歌愛ユキの無表情に近いニュアンス、短い音符の置き方、脱力したリズムを再現するのが難しい。大げさに歌うより、会話の延長のように歌った方が原曲らしくなる。一方で自由な声色や寸劇を加えても成立するため、初心者から歌い手・VTuberまで参加しやすく、2020年代ボカロの「短く、共有され、真似される」ヒットの代表例となった。
Yukopiの楽曲情報
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- DECO*27 59曲
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- 米津玄師 32曲
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