箱庭コトについて
■ ハコニワリリィのKotohaを再現するCeVIO AI歌声
箱庭コトは、HoneyWorksがプロデュースする女性デュオ「ハコニワリリィ」のメンバー、Kotohaの歌声をもとに開発されたCeVIO AIソングボイスです。対になる「箱庭ハノ」はHanonの声をもとにしており、実在する二人組の歌声と関係性を、二つの合成音声ライブラリとして再構成した点が大きな特徴です。2025年1月29日に「CeVIO AI 箱庭コト ソングボイス」とスターターパックが発売されました。企画・制作・販売は株式会社ANIBASEで、CeVIO AIを開発するテクノスピーチもプロジェクトに関わっています。
対応言語は日本語で、英語歌詞の入力にも対応します。製品はダウンロード版として提供され、ソングボイス単体のほか、CeVIO AIソングエディタを含むスターターパックも用意されています。クラウドファンディングを経て製品化された経緯があり、ハコニワリリィのファンと音声合成制作者の双方を意識したプロジェクトとして始動しました。
■ Kotoha本人の歌唱習慣まで再現する設計
箱庭コトは、単にKotohaの声色をサンプリングした音源ではありません。CeVIO AIの機械学習技術によって、声質、発音、音程の移り方、語尾の抜き方、歌唱時の癖を再現することが製品の中心に置かれています。Kotohaは透明感のある高音と、明るさの中に柔らかさを残した歌唱で知られ、HoneyWorks系の速いポップス、青春を題材にした楽曲、ロック寄りのバンドサウンドに適した声を持ちます。箱庭コトでも、芯のある中高音、軽快な子音、上昇フレーズでの伸びが生かされます。
対になる箱庭ハノと比べると、箱庭コトは明るく真っすぐな音の輪郭を作りやすく、主旋律を前へ押し出す役割に向きます。二人を同じ曲で使う場合は、声質の近さを保ちながらも、HanonとKotohaそれぞれの発音や響きの違いを利用して、ユニゾン、掛け合い、三度ハーモニーなどを組み立てられます。実在デュオの組み合わせがそのまま合成音声のデュエット環境になるため、一人の歌手を再現する製品とは異なる価値があります。
■ 「箱庭共鳴」とクリエイター参加型の展開
箱庭ハノ・箱庭コトの展開では、二人のために複数の作家が楽曲を書き下ろす企画が重視されています。公式アルバム「箱庭共鳴-ハコニワレゾナンス-」では、二つのライブラリが歌う書き下ろし曲を通じて、製品デモにとどまらない作品世界が作られました。公式デモやアルバム制作には、ボカロ・ネット音楽に関わる作家が参加し、ハコニワリリィを知るリスナーが音声合成文化へ入る入口と、CeVIO制作者がKotohaの歌唱へ触れる入口を同時に形成しています。
キャラクターデザインは、ハコニワリリィのイメージを継承しつつ、合成音声キャラクターとして創作に利用できる姿に整理されています。箱庭コト名義で生成した音声やキャラクターを個人・同人活動に利用するためのガイドラインも公開され、動画投稿、同人CD、音楽配信などへの利用条件が明示されています。クレジットでは「CeVIO AI 箱庭コト」と記載する運用が基本です。
■ カバー制作と人間が歌う場合のポイント
箱庭コトは、Kotoha本人が得意とする明るいポップロックやテンポの速い曲で個性が出やすい一方、バラードでは子音を弱め、語尾の息や音量カーブを調整することで繊細な表現にも対応します。高音を連続させても声の明るさを維持しやすい反面、速い歌詞では子音が強くなりすぎることがあるため、音符の開始位置や母音の長さを整える調声が重要です。
箱庭コト使用曲を人間がカラオケで歌う場合、CeVIO AIは息継ぎを必要とせず、細かな音符と高音を連続させられるため、原曲のままでは息の配分が厳しいことがあります。特にHoneyWorks系の楽曲に多い、Aメロの速い言葉運びから高いサビへ移る構成では、ブレス位置を事前に決める必要があります。男性はキーを下げるかオクターブ下を選ぶ例が多く、女性でも高音が続く場合は1~3程度下げると、Kotohaらしい明瞭さを保ったまま歌いやすくなります。
箱庭コトの楽曲情報
箱庭コトに関連する楽曲情報をまとめたページです。このページでは、箱庭コトがカバーしている曲や、原曲として関わっている曲を確認できます。曲ごとのキー差を見比べることで、どのような高さで歌われていることが多いかを考える参考として使いやすいページです。
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