有機酸について
■「有機酸」と「神山羊」をつなぐ創作活動
有機酸は、シンガーソングライター・神山羊がボーカロイド作品を発表するときに用いる名義です。高校時代からバンドでギターやベースを演奏し、インディーズでツアーも経験した後、2014年11月から有機酸として楽曲投稿を開始しました。2018年11月に自ら歌う「YELLOW」を発表して神山羊名義の活動を始めてからも、ボーカロイド曲は有機酸名義で継続しています。人間歌唱へ移行して旧名義を完全に閉じるのではなく、音声合成と本人歌唱を作品ごとに使い分けている点が、このアーティストを理解するうえで重要です。
■ボカロ曲にR&Bとバンド感覚を持ち込んだ作風
代表曲には「quiet room」「カトラリー」「lili.」「krank」「退紅トレイン」「Dancer in the Dark」などがあります。初音ミクやflowerの声を、単に高く機械的に歌わせるのではなく、息遣いや倦怠感を感じさせる細かな調声で扱うのが特徴です。ベース経験を反映したうねる低音、細かく跳ねるドラム、R&Bやオルタナティブロックの影響を感じるコード、余白を残した電子音が組み合わさり、静かなのに身体へ残るグルーヴを作ります。
「quiet room」では閉ざされた関係と精神的な隔たりを淡い音像の中へ置き、「カトラリー」では食器や食卓のイメージを通して、冷めていく感情や埋まらない距離を描きました。有機酸の歌詞には、関係を明言しすぎず、部屋、雨、夜、体温、生活用品といった具体物から感情を浮かび上がらせる傾向があります。説明を削った短い言葉、途中で切れるようなフレーズ、意味を一つに固定しない比喩が、聴き手自身の記憶を入り込ませます。
■セルフカバーによって見える楽曲の二面性
有機酸作品の多くは、神山羊によるセルフカバーでも知られています。特に「カトラリー」のセルフカバーは広く聴かれ、同じ旋律でも、初音ミク版では無機質な距離感が、本人歌唱では低く乾いた声による生々しさが前面に出ます。この二つの表現が共存することで、「ボカロ曲を人が歌うとどう変わるか」を作品そのものが示してきました。
神山羊としては「YELLOW」の大きな反響を経てメジャーへ進み、「群青」「色香水」などを発表しています。また、ずっと真夜中でいいのに。「君がいて水になる」の編曲や、DAOKO「涙は雨粒」の作曲・編曲など、他アーティストの制作にも参加しました。そこで培われたポップスとしての整理力は、有機酸の新旧作品にもつながっています。
■歌ってみたで選ばれる理由
有機酸の曲は、派手な超高音だけで押すタイプではありませんが、低音から裏声までを滑らかに往復し、語尾を抜く位置やリズムを後ろへ置く感覚が重要です。「quiet room」「カトラリー」は歌い手の声質や解釈によって、冷淡、悲痛、幻想的など印象が大きく変わるため、歌ってみたで個性を出しやすい楽曲です。静かなAメロと感情が開くサビの落差、映像を思わせる歌詞、原曲版とセルフカバー版という複数の手本があることも、繰り返しカバーされる理由になっています。
有機酸の楽曲情報
有機酸に関連する楽曲情報をまとめたページです。このページでは、有機酸がカバーしている曲や、原曲として関わっている曲を確認できます。曲ごとのキー差を見比べることで、どのような高さで歌われていることが多いかを考える参考として使いやすいページです。
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掲載カバーが多い歌い手 TOP20
当サイトに掲載しているカバー動画数が多い歌い手を表示しています。よくカバー動画を投稿している歌い手や、キー差を比較しやすいアーティストを探すときの参考にできます。
掲載オリジナル曲が多いアーティスト TOP20
当サイトに掲載しているオリジナル曲数が多いアーティストを表示しています。原曲キーを比較したい曲や、ほかの原曲アーティストを探すときの参考にできます。
- HoneyWorks 95曲
- DECO*27 59曲
- ピノキオピー 33曲
- 米津玄師 32曲
- まふまふ 31曲
- Mrs. GREEN APPLE 29曲
- Ado 28曲
- Giga 24曲
- 40mP 23曲
- YOASOBI 21曲
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